埼玉の外国人人口は2025年1月1日時点で25万7656人と、2015年比2倍超に拡大したことが総務省の住民基本台帳調査で確認されています。
同時点の日本人住民は711万6638人と前年比0.44%減が続いており、外国人の増加では穴を埋めきれない構造が定着しています。 この記事では、その構造がなぜ生まれたのかを公開データで整理します。
【結論】埼玉の外国人人口が10年で2倍超になった理由は都心隣接の低家賃と外国人労働者需要の拡大にあります
![[Conclusion] The reason why the foreign population in Saitama has more than doubled in 10 years is due to low rents adjacent to the city center and the expansion of demand for foreign workers.](https://my-shrine-temple.page/wp-content/uploads/2026/05/2cabc850ba200726ef4d20ac0ca02be5-300x170.jpg)
埼玉の在留外国人数は都心への好アクセスと低家賃を背景に10年で2倍超に急増。2024年末には過去最高の約26.2万人に達し、外国人労働者数も約13.3万人で全国5位と、労働力の流入が続いています。
埼玉の外国人人口が10年で2倍超に増えた直接の理由は、東京都心へのアクセスの良さと低家賃という地理的条件が、外国人労働者を引き寄せ続けてきたことにあります。
埼玉県の在留外国人数は2024年12月末時点で26万2382人と過去最高を更新しており、外国人労働者数も同年10月末時点で13万3049人と全国第5位に達しています(埼玉県・WORK IN SAITAMA、法務省「在留外国人統計」)。
川口市では外国人住民が2025年1月1日時点で4万8161人(市総人口の7.9%)に上り、2020年には全国の区市町村で在留外国人数が最多となっています。
川口市が2021年に実施した外国籍住民への調査では、転入理由の上位に「交通の利便性」「職場・学校への近さ」「同国籍の知人が住んでいること」「家賃の低さ」が挙がっています。
しかし埼玉の外国人人口が年間約2万7千人増加しても、日本人人口の減少(年間約3万2千人超のマイナス)を補うには規模が足りていません。
総務省の住民基本台帳調査(2025年1月1日時点)では、埼玉の日本人住民は711万6638人と前年比0.44%減が続いており、外国人人口の増加速度(前年比11.91%増)がどれほど高くても、母数の差が埋まらない構造が定着しています。
次のセクションでは、なぜ日本人の減少がこの規模に達したのかを数字で掘り下げます。
関連資料:減少続く埼玉県の人口と増加する外国人
【背景①】製造業と都心アクセスが埼玉の外国人人口を引き寄せた構造
![[Background ①] Manufacturing industries and easy access to the city center have attracted a large number of foreign residents to Saitama.](https://my-shrine-temple.page/wp-content/uploads/2026/05/65e8b867cb0dfc08a50603d2de141a5a-300x191.jpg)
都心へ好アクセスで製造業が盛んな埼玉は労働力不足を背景に外国人が急増。25年末には労働者数13.3万人、雇用事業所数約2万か所で共に過去最高です。
埼玉の外国人人口が急増した背景には、製造業を中心とした労働力不足と、都心へのアクセスの良さが重なった地域特性があります。
埼玉県の外国人労働者数は2025年10月末時点で13万3049人と過去最高を更新し、外国人を雇用する事業所数も1万9780か所に達しています(埼玉県・WORK IN SAITAMA)。
産業別では製造業が28.6%と最も多く、全国平均(24.7%)を上回っており、工場や物流施設が集積する埼玉の産業構造が外国人労働者の受け皿となっています。
埼玉の外国人人口の国籍構成を見ると、中国(35.4%)を筆頭に、ベトナム(16.3%)、フィリピン(10.6%)、韓国(7.3%)、ネパール(4.2%)の順となっており、165の国・地域に広がっています(埼玉県・令和5年12月末現在の在留外国人統計)。
なかでも蕨市は外国人比率が市の総人口の12.5%に達しており、外国人人口の増加を背景に2025年1月1日時点の人口増加率が県内トップとなっています(総務省住民基本台帳調査・2025年8月6日公表)。
埼玉の外国人人口が集中するのは、東京への通勤圏でありながら都内より家賃が低いエリアです。こうした条件が重なる限り、埼玉への外国人流入は今後も続くと見込まれます。
【背景②】日本人の自然減が外国人増加を上回り続ける数値の構造
![[Background ②] The structure of the figures showing that the natural decrease in the Japanese population continues to outpace the increase in the foreign population.](https://my-shrine-temple.page/wp-content/uploads/2026/05/05_101_b2-300x211.png)
埼玉県の総人口が減少に転じたのは、日本人の自然減が外国人の増加数を上回っているためです。2026年1月時点のデータでは、社会増減が4万448人のプラス(うち外国人増が約2.7万人)だったのに対し、自然増減はマイナス4万5802人と大きく下回っており、外国人人口の急増でも自然減の穴を埋めきれていません。
埼玉の外国人人口がどれほど増加しても総人口が減少に転じた理由は、日本人の自然減の規模が外国人の増加数を一貫して上回っているためです。
埼玉県が公表する推計人口データによると、2026年1月1日時点の自然増減はマイナス4万5802人、社会増減はプラス4万448人でした(埼玉県総務部統計課・2026年2月公表)。外国人人口の増加(年間約2万7千人)はこの社会増の一部を構成していますが、自然減の穴をふさぐには至っていません。
日本人の出生数については、埼玉の出生数が2023年時点で4万3765人と8年連続で減少しており(厚生労働省・人口動態統計速報)、死亡数は同年8万4106人と自然増減はマイナス4万341人に達しています。
また埼玉では2025年に団塊の世代が全員75歳以上の後期高齢者に到達し、75歳以上の人口は約121万人に達する見込みです(埼玉県・高齢化の状況について)。死亡数はこれに伴い今後さらに拡大する構造にあり、埼玉の外国人人口が現在の増加ペース(年間約11%増)を維持しても、自然減の拡大に追いつくことは難しい状況です。
数字で整理すると、外国人が毎年約2万7千人増えても、日本人が毎年約4万5千人以上減り続ける限り、埼玉の総人口は減少し続けます。
【背景③】蕨市・川口市の実態が示す「外国人増・日本人減」の二重構造
![[Background ③] The dual structure of "increase in foreigners and decrease in Japanese" as seen in the realities of Warabi City and Kawaguchi City](https://my-shrine-temple.page/wp-content/uploads/2026/05/24724406_s-300x224.jpg)
埼玉県の蕨市と川口市は人口動態が顕著な例です。2025年1月時点の調査で蕨市は県内最高の人口増加率(0.92%増)を記録しましたが、内訳は日本人が358人減少した一方、外国人が1054人増加したものでした。外国人比率は12.5%に達しており、外国人の急増が日本人の減少を補って総人口を維持した典型例といえます。
埼玉の外国人人口と日本人人口の動きが最も鮮明に表れているのが、蕨市と川口市です。蕨市は2025年1月1日時点の人口増加率が埼玉県内トップ(0.92%増・7万6342人)でしたが、その内訳は外国人が1054人増加した一方、日本人が358人減少したものです(総務省住民基本台帳調査・日本経済新聞2025年8月6日報道)。
外国人比率は市総人口の12.5%に達しており、外国人の増加が日本人の減少を補って総人口をプラスに維持した典型例です。
一方、川口市では外国人が4万8161人(市総人口の7.9%)と全国最多水準を保ちながら、2025年国勢調査では県内の人口減少数上位には入らなかったものの、日本人住民の自然減は川口市でも進んでいます(川口市人口動態調査)。
この蕨市・川口市の実態が示すのは、埼玉の外国人人口の増加は「日本人減少の代替」として機能し始めているという事実です。しかし、外国人の増加数が日本人の減少数を上回る市町村は一部にとどまっており、埼玉全体では補いきれていないのが現状です。
【まとめ】
埼玉の外国人人口は2015年比2倍超の25万7656人(総務省・2025年1月1日時点)に拡大しましたが、同時点の日本人住民711万6638人の減少幅を補うには至っていません。
製造業の労働力需要と都心への近さが外国人を引き寄せ続けている一方、日本人の自然減は年間4万5千人規模で拡大しています。埼玉の外国人人口の最新動向は、総務省が公表する住民基本台帳調査(毎年8月公表)で確認できます。

